糖質制限ダイエットのやり方・方法

糖質制限ダイエットは、比較的高い効果が期待できるとされています。ただし、行ううえで様々な注意点があるので、全て確認したうえで実践することが大切です。ここでは、糖質制限ダイエットの方法を解説していきます。

生活習慣(食生活)を変えよう

糖質制限ダイエットは、食生活において糖質の摂取を制限して行います。ただし、糖質を完全に制限することは危険です。また、妊娠中は母体が摂取した栄養が胎児に供給されるので、過度な糖質制限は胎児に悪影響を及ぼすおそれがあります。授乳期においても、母乳は母体が摂取した栄養から作られるので、赤ちゃんの発育に支障をきたす可能性があります。

糖質制限ダイエットの方法だけではなく、このような注意点もあわせて確認しておきましょう。

メニュー・食べ物

糖質制限ダイエットを始める前に、自分に合っているかどうかよく考えましょう。たとえば、糖質を含む食品が大好物の場合に糖質制限ダイエットをすると、リバウンドをしたり途中で挫折したりする恐れがあります。また、病気の有無や体質によっては自己判断でダイエットをするのは危険です。まずは、医師や栄養士に相談することをおすすめします。

糖質制限ダイエットを行うことを決めたのであれば、まずは食事の総糖質量を加味して、低糖質・低GI値のメニューを考案しましょう。

詳しくは、03「糖質制限ダイエットの食べ物」10「糖質制限のレシピ・メニュー例」をご参照ください。

摂取量・糖質量

体格や年齢などによって、糖質の摂取量の目安が異なります。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2010年度版)」を参考にした場合、デスクワークをしている30~40代の女性における1日の摂取エネルギーの目安は1750kcalです。

1750kcalのうち60%を糖質から得るとすると、以下の計算式によって1日の糖質の摂取量の目安は約260gとなります。

1750kcal×60%=1050kcal、1050kcal÷4kcal(糖質1gあたりのカロリー)=263g

エネルギーは、糖質だけではなくタンパク質や脂質からも作り出すことができるので、糖質の摂取量を抑えても過度がエネルギー不足には陥りません。糖質の摂取量を適度に抑えて、タンパク質や脂質に含まれる必須アミノ酸や必須脂肪酸など体内で合成できない栄養素を摂取するとよいでしょう。

目安として、1日の糖質の摂取量を60~130gに抑えましょう。そのためには、甘いお菓子を制限するのはもちろんのこと、米やパンなどの主食も制限する必要があります。

GI値

GI値は、Glycemic Indexの略称で、血糖値が上昇する「速さ」を数値化したものです。GI値が高い食品=血糖値を急激に上昇させることになるため、それだけ多量のインスリンが分泌されます。インスリンは脂肪の蓄積を促すため、できるだけ分泌させないようにすることが大切です。

血糖値を緩やかに上昇させる低GI値の食品を選び、インスリンの分泌を抑えましょう。

炭水化物抜きメニューの3つのパターン

糖質制限食には、3つのパターンがあります。これは、江部康二医師が自ら実践して減量に成功し、糖尿病さえも克服した方法です。それぞれの特徴をまとめていきます。

「スーパー糖質制限食」:3食の中で、3食も炭水化物を完全カット
主食を制限:1日3食ともに主食をメニューに含めません。
糖尿病の改善に効果的:効果が早期に現れるといわれています。
挫折しやすい:極端に主食を制限すると、途中で挫折したり痩せすぎたりする恐れがあります。
筋肉量が減少:筋肉を作るために必要な栄養素が不足するため、過度な糖質制限は筋肉量の減少を招きます。

江部康二医師によると、効果が最も早く現れるとされていますが、途中で挫折しやすいので自分に適しているかどうか慎重に検討する必要があるようです。

「スタンダード糖質制限食」:3食の中で、炭水化物抜きのは2食のみ
主食を制限する:夕食は主食を抜き、朝と昼はどちらかだけ主食を抜きます。
糖質を適度に摂取する:夕食以外の食事で、1回だけ糖質を摂取します。1日の糖質の摂取量の目安は、70~100gにします。
運動は不要:夕食後に運動する必要はなく、寝るだけでよいとされています。

1日の中で1回は必ず主食をメニューに加えたい人におすすめです。

「プチ糖質制限」:3食の中で、炭水化物抜きのは1食のみ
主食を制限する:夕食だけ主食を抜きます。
効果が低い:プチダイエットをしたい人におすすめです。

効果が低いので、スーパー糖質制限食で目標体重まで減らして、その状態を安定させるためにプチ糖質制限に切り替えるという方法もあります。

食べる順番

食物繊維には、一緒に食べたものの消化および吸収を緩やかにする働きがあります。糖質を摂取する前に、食物繊維を多く含む野菜や果物などを食べることで、消化酵素が糖質を分解するのを遅らせることができます。

食材の組み合わせ

酢など酸味がある調味料、ネバネバとした納豆やとろろ、おくらなどの食品は、食べ物が小腸へ移行するのを遅らせて、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。油にも同様の作用がありますが、1gあたり9kcalもあるので、摂り過ぎに注意しましょう。

ダイエットの期間

ダイエットを行う際には、いつまでに何kg痩せるのか目標を立てましょう。1ヶ月に10kg痩せる、1週間で3kg痩せるといった高い目標を設定すると、途中で挫折してしまう可能性があります。まずは、1週間で1kgなど適切な目標を立て、1ヶ月で4kgというふうに段階を踏んで計画を立てましょう。ただし、ダイエットのペースは人によって違うので、自分にとって無理なくできるダイエット計画を立てることが大切です。

空腹感に対して、間食を取ろう

空腹感があると、つい菓子類に手が伸びてしまうでしょう。糖質を摂り過ぎなければ、無理に間食を避ける必要はありません。たとえば、ヨーグルトやカロリーゼロのゼリーのような菓子類は糖質が少ないので、適量であれば食べても問題ないでしょう。

糖質制限と同時にすること

糖質制限ダイエットを成功に導くために、運動やサプリの摂取、ダイエット記録などの取り組みを行いましょう。

運動

運動をすることで血液中の糖質がエネルギーに利用されるので、インスリンを分泌する膵臓を休ませることができます。また、過度な糖質制限ダイエットの場合はリバウンドをしやすいので、リバウンド防止のために運動とあわせて行うことが大切です。運動によって消費エネルギーを増やすことができれば、それだけ摂取制限を緩和することができます。

また、運動は絶対に行うべきものではありませんが、筋肉量を増やして基礎代謝を高め、痩せやすく太りにくい体質を作ることに繋がります。運動する場合は、週に2~3回程度のジョギングやランニング、または1時間程度のウォーキング、筋トレ程度の運動量にとどめましょう。

アプリで記録

毎日、同じ時間に体重を測定することで、ダイエットの進捗を確認できます。順調に痩せていることを確認できれば、モチベーションを維持できるでしょう。糖質制限ダイエットアプリを利用することで、食事の糖質の量を計測できるとともに、体重の変化を記録することができます。

サプリ

糖質制限ダイエットにビタミンやミネラル、乳酸菌などが含まれたサプリを取り入れることで、ダイエットが成功しやすくなるとされています。また、脂質や糖質の吸収を抑える食物繊維が含まれたサプリなどもおすすめです。

注意点

糖質制限ダイエットには、多数の注意点があります。注意点を守らずに行うと、うまく痩せなかったりリバウンドしたりする可能性が高くなります。

糖質が低くても、カロリーが高いもの

糖質オフの食品や飲料を摂取すると、逆に太ってしまうことがあります。たとえば、糖質オフのビールは、確かに糖質は抑えられていますが、カロリーが高くなっています。糖質ばかりに気を取られないよう注意しましょう。

糖質が一見低く見えるけど、実は糖質量は結構高い

糖質制限ダイエットに失敗する原因の一つに、「糖質が低いと勘違いをして習慣的に摂取する」ことが挙げられます。たとえば、100%の果物ジュースは糖質が低いと思いがちですが、実際には砂糖が入っているものが多く、高糖質です。また、味付けの缶詰や佃煮類なども調理に多量の砂糖を使用するので、高糖質の食品です。

詳しくは、03「糖質制限ダイエットの食べ物」07「糖質制限ダイエットが失敗ーーなぜ痩せない?」をご参照ください。

安全な糖質制限ダイエットを行おう

安全に糖質制限ダイエットを行うために、極端な主食の制限は控えましょう。最初は、普段の半分程度の制限から始めることをおすすめします。糖質を極端に制限すると、それだけ脂肪が燃焼されやすくなりますが、脂肪が燃焼される際に生産されるケトン体が増えすぎると、血液が酸性に傾きます。この状態をケトアシドーシスといい、様々な症状が現れ、場合によっては昏睡状態に陥ります。

また、糖質を減らすと極端なエネルギー不足に陥る可能性があるので、脂質やタンパク質をしっかり摂取することが大切です。そして、糖質の吸収を緩やかにするために食物繊維を摂取しましょう。糖質は、1食で大きく減らすのではなく、3食バランスよく減らすことが身体への負担を軽減する方法です。

妊娠中の女性は要注意

妊娠中は、糖代謝に異常が起こる妊娠糖尿病のリスクがあります。そのため、カロリーを控えて妊娠糖尿病を防ぐ必要があるのですが、過度にカロリーを抑えると胎児の発育に支障をきたす恐れがあります。ダイエットしたいのであれば、糖質だけではなく全体のカロリーをバランスよく抑えるとよいでしょう。白米を玄米に変更したり、脂身が少ない肉類を摂取し、野菜を多めに食べることをおすすめします。

なお、授乳期においては糖質制限ダイエットがストレスになり、血糖値の上昇を招くおそれがあります。血糖値が上がりすぎると、吐き気などの症状が現れたり、排卵の再開が遅れたりする可能性があるので注意しましょう。

腎機能の低下している人には考慮

腎臓は、タンパク質を代謝および分解した際に発生する老廃物などを尿中に排泄する働きがあります。そのため、糖質制限ダイエットの際にタンパク質を多量に摂ると、腎臓に負担がかかることが懸念されています。腎機能が正常な人が高タンパク質の食事によって腎機能が低下する根拠はありませんが、腎不全の場合はタンパク質の摂取量に注意が必要です。

ほかに血糖値の上昇を下げる方法

血糖値を下げることでインスリンの分泌を抑えることができます。血糖値を下げる方法には、運動や薬の服用などがあります。

食生活を変えることなくダイエットしたいのであれば、薬の服用を検討しましょう。食後の高血糖を抑える薬を飲むことで、食生活を変えることなくダイエットできる可能性があります。
詳しくは、06「糖質を制限する薬」をご参照ください。

まとめ

糖質制限ダイエットには、いくつかのパターンがあります。自分の性格やライフスタイル、食の好みで選びましょう。また、糖質制限ダイエットには、様々な注意点があるので、全て確認してから実践することが大切です。

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